経済行動学で考える60代の投資心理!長期投資でも「塩漬け」「ナンピン買い」はやってはいけないのか?

ライザップゴルフ

「損切り」できなくて「塩漬け」「ナンピン買い」が投資の王道?

人は投資でもギャンブルでも「儲かった」時のうれしさより「損をした」時の方が、くやしさとか損した感が何倍も大きいと言われています。

私もこのような気持ちになった経験は何度もありますし、今でも繰り返し感じます。

結果、損を抱えたまま、塩漬けになってしまった株なんていくらでもあります。

人は損を確定してしまうのを嫌い「損切り」できなくて「塩漬け」にしてしまったり、「いつかまた上がるだろう」と考え「ナンピン買い」をすることもあります。

「茹でガエル心理(損失回避の心理)」と「認知的不協和の解消(心に生じる不快感を解消する行為)」が「塩漬け」と「ナンピン買い」の心理

人は損をすることが極端に嫌います。

だから、「損切り」して損を確定することには、大きな抵抗を感じます。

また、損をして「塩漬け」のまま抱え続けることに鈍感になります。

いわゆる「茹でガエル」状態です。損失を抱えてズルズルと持ち続けてしまうことになります。

このような感情を行動経済学の「プロスペクト理論」でいう「損失回避の心理(損失の確定を回避する心理)」になります。

また、人が投資する行為は、その銘柄が値上がりすることが前提で投資します。

しかしながら、意に反して値下がりした場合、その状態を解消したと考えます。

そして、買値を下げる行動に出ます。これが「ナンピン買い」です。

「ナンピン買い」をする心理が、「認知的不協和の解消」(心に生じる不快感を解消する行為)をして心の折り合いをつけることに繋がります。

「短期投資」と「長期投資」の二通りの投資手法

投資の方法として、「短期投資」と「長期投資」の二通りの方法があります。

「短期投資」の立場からすると、上記の心理状態から損失を拡大させてしまう恐れのある「塩漬け」「ナンピン買い」はもってのほかです

だけど、「長期投資」の立場ですと、ちょっと違ってきます。

「長期投資」の場合、「塩漬け」は織り込み済みになります。

例えば、日本株を含むグローバルに分散投資している場合、新興国株が下がったからといって売却しません。

原油価格が下がったからといって商品ETFを売却しません。

リーマンショックや大地震があって世界経済全体が大きく落ち込んでも売却しません。

「長期投資」の前提は、「世界経済は、右肩上がりに発展する」ことが前提だからです。

このことは『長期投資は面白くない!「ほったらかし」「ものぐさ」投資』でもコメントています。

また、「長期投資」の場合、「ナンピン買い」は当たり前に行われています。

「リバランス」が、いわゆる「ナンピン買い」に当たる行為になります。

「リバランス」は、自分が組んだ「ポートフォリオ」を見直す行為です。

例えば、「ポートフォリオ」の中で日本株が値上がりして新興国株が値下がりした場合の「リバランス」は、日本株を売って新興国株を買うということになります。

この新興国株の「リバランス」行為が「ナンピン買い」そのものになります。

また、以前に『「ワクワク感のある投資信託(鎌倉投信)で長期投資』でコメントしていますが、「鎌倉投信」は「その企業の成長を手助けする」ことを投資の前提にたっていますので、大幅な値下がりなんて「買い増しチャンス」以外なにものでもないということになります。

「長期投資」では、個別株投資でも同じことが言えます。

「長期投資の個別株」投資は、「その企業の将来性」に投資する投資手法です。

その企業が発展して行けば結果的に株価も上がり、利益が還元されることになります。

だから、「長期投資」の中でも「個別株への長期投資」は失敗の可能性もありますが、一般的な「グローバル経済の成長性を前提としたほったらかしの長期投資」(長期投資は面白くない参照)より「ワクワク感」が味わえます。

「短期投資」は「塩漬け」「ナンピン買い」はご法度!

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まとめますと、「短期投資」では、「塩漬け」「ナンピン買い」はご法度ですが、「長期投資」では、「世界経済、対象企業の右肩上がり」が大前提なので、「塩漬け」「ナンピン買い」は投資する上での一番の投資手法になります。

先の行動経済学の投資心理面から考えても、「自分の感情に逆らって投資するより、自分の気持ちに素直に投資する」方が楽ですよね~!

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