私が60才になってもらっている高年齢雇用継続給付とは?

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◆60才以降の賃金低下を賄うものが高年齢雇用継続給付

公的年金は老齢厚生年金が段階的に60才から65才に引き上げられており、所得の空白期間を埋めるためのものとして、平成25年4月より実施されています。

60才を過ぎると60才以前の所得と比べ大幅に所得が少なくなるケースが一般的であるので、その賃金低下の一部を賄うものとされています。

 ◆60才以降に高年齢雇用継続給付の給付条件は?

高年齢雇用継続給付が給付される条件は、下記の通りとなります。

①60才から65才未満で雇用保険の一般被保険者であること

②60才以降の賃金が60才時点の75%未満であること

③雇用保険の被保険者期間が5年以上あること

④雇用保険の基本手当(失業保険のこと)の受け取り終了から5年以上経っていること

⑤育児休業給付や介護休業給付の支給対象となっていないこと

となっています。

つまり、ポイントは60才時点の給与がその前に比べて75%未満に低下していたら支給されるという事です。

◆高年齢雇用継続給付は条件によって2種類ある

高年齢雇用継続給付は、失業保険を貰っていた状況によって2種類あります。

高年齢雇用継続基本給付金(失業保険を貰わないで継続して働く人に支給)

高年齢再就職給付金(失業保険を貰った後、再就職する人に支給)

の2種類ですが、わたしの場合は①の高年齢雇用継続基本給付金になります。

 ◆60才になった私の貰っている高年齢雇用継続基本給付金の条件は?

60才以降に失業保険(基本手当)を貰わないで60才時点の賃金の75%未満に低下した場合、高年齢雇用継続基本給付金」が貰える。

●支給期間:60才になった月から65才になった月までの5年間

●支給額(平成27年8月1日現在)

・支給の対象となる月の賃金の低下率(対象月の賃金÷60才時点の賃金)が61%以下の場合:「支給対象月の賃金の15%」を支給

・支給対象月の賃金の支給率が61%超~75%未満の場合:「支給対象月の賃金×一定の割合(15%~0%)」を支給

・支給対象月の賃金の支給率が75%以上の場合:支給されない

注:60才時点の賃金月額の上限(44万7,600円)を超える場合と下限(6万9,000円)を下回る場合は、上限、下限の額にて計算されます。

●支給上限額(34万1,015円)

・支給対象月の賃金が上限額以上の場合は支給されない。

・支給対象月の賃金と支給額の合計額の合計が34万1,015円を超える場合は、「賃金-34万1,015円」が支給されます。

●支給下限額(1,840円)

・高年齢雇用継続基本給付の支給額が下限額を越えない場合は支給されない。

<支給例(60才到達時点の賃金月額が30万円の場合)>

①支給対象月の賃金が25万円(60才到達時の賃金の約83%)

⇒75%未満に達していないので給付金は支給されない

②支給対象月の賃金が21万円(60才到達時の賃金の70%)

⇒対象月の賃金×4.87%(高年齢雇用継続給付の給付金早見表より)である10,227円を受給

③支給対象月の賃金が18万円(60才到達時の賃金の60%)

⇒対象月の賃金×15%である27,000円を受給

ちなみに私の場合は、③の支給対象月の賃金が60才到達時点賃金の60%以下となりましたので対象月の賃金の15%の賃金分を受給しています。

「高年齢雇用継続給付の給付金早見表(低下率ベース)」(ハローワーク資料より)

低下率 支給率 低下率 支給率
60歳以降の賃金÷60歳到達時の賃金×100 60歳以降の賃金×支給率=給付額 60歳以降の賃金÷60歳到達時の賃金×100 60歳以降の賃金×支給率=給付額
75%以上 0.00% 67.5% 7.26%
74.5% 0.44% 67.0% 7.80%
74.0% 0.88% 66.5% 8.35%
73.5% 1.33% 66.0% 8.91%
73.0% 1.79% 65.5% 9.48%
72.5% 2.25% 65.0% 10.05%
72.0% 2.72% 64.5% 10.64%
71.5% 3.20% 64.0% 11.23%
71.0% 3.68% 63.5% 11.84%
70.5% 4.17% 63.0% 12.45%
70.0% 4.67% 62.5% 13.07%
69.5% 5.17% 62.0% 13.70%
69.0% 5.68% 61.5% 14.35%
68.5% 6.20% 61%以下 15.00%
68.0% 6.73%

「高年齢雇用継続給付の給付金早見表(金額ベース)」(ハローワーク資料より)

60歳以降 60歳到達時賃金(賃金日額×30日分)
各月の賃金 447,600円以上 40万 35万 30万 25万 20万 15万
35万 0 0 0 0 0 0 0
34万 0 0 0 0 0 0 0
33万 3,729 0 0 0 0 0 0
32万 10,272 0 0 0 0 0 0
31万 16,802 0 0 0 0 0 0
30 23,340 0 0 0 0 0 0
29万 29,870 6,525 0 0 0 0 0
28万 36,400 13,076 0 0 0 0 0
27万 40,500 19,602 0 0 0 0 0
26万 39,000 26,130 0 0 0 0 0
25 37,500 32,675 8,175 0 0 0 0
24万 36,000 36,000 14,688 0 0 0 0
23万 34,500 34,500 21,229 0 0 0 0
22万 33,000 33,000 27,764 3,278 0 0 0
21万 31,500 31,500 31,500 9,807 0 0 0
20 30,000 30,000 30,000 16,340 0 0 0
19万 28,500 28,500 28,500 22,876 0 0 0
18万 27,000 27,000 27,000 27,000 4,896 0 0
17万 25,500 25,500 25,500 25,500 11,441 0 0
16万 24,000 24,000 24,000 24,000 17,968 0 0

平成27年8月1日現在

◆高年齢再就職給付金は最長で2年受給できる

雇用保険の基本手当(失業保険)を受給している60才から65才未満の人が、再就職して賃金が退職する前の75%未満に下がった場合に「高年齢再就職給付金」を受け取ることができます。この給付金は、基本手当(失業保険)の支給残日数によって雇用保険から支給されます。

●支給期間

・基本手当(失業保険)の支給残日数100日以上200日未満の場合は、1年間を上限に65才到達まで受給できます。

・基本手当(失業保険)の支給残日数200日以上の場合は、2年間を上限に65才到達まで受給できます。

●受給要件

先の高年齢雇用継続給付の受給要件に下記の2つの要件が加わります。

・再就職手当または早期再就職支援金を受給していないこと

・1年を超えて引き続き雇用されることが確実であること

●支給額

支給額は「高年齢雇用継続基本給付金」とほぼ同額になるようになっています。

◆今後、私が62才になって年金在職老齢年金を受給するようになると、併給調整で年金が減る?

高年齢雇用継続給付を受給すると、在職老齢年金との併給調整が行われて、年金の一部が減額されます。

減額される年金額はどうなるのか?要件をみてみます。

●賃金の支給率が61%以下の場合は、標準報酬月額の6%相当額の年金が減額されます。

●賃金の支給率が61%超え75%未満の場合は、高年齢雇用継続給付の給付率にあわせて年金支給停止率も6%から低下します。

高年齢継続給付の支給率が15%の人の場合は、在職老齢年金の停止率が6%(賃金の支給率が61%超え)なので、実際の給付率は9%になります。(下記の年金停止率早見表参照)

年金停止率早見表(ハローワーク資料より)

私が今の給与水準で62才になった場合は、高年齢継続給付の支給率が15%なので、在職老齢年金の停止率が6%となります。

 

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